大学連携した
ものづくり中小企業
イノベーション支援事業

東京都では、中小企業のものづくりの技術革新を大学と協働して支援する
「大学と連携したものづくり中小企業のイノベーション支援事業」を実施しています。

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「大学と連携したものづくり中小企業のイノベーション支援事業」キックオフイベントレポートを更新しました。
採択大学が決定しました。
大学と連携したものづくり中小企業のイノベーション支援事業を開始しました。
大学の募集を開始しました。

本プロジェクトについて

事業の目的

東京都では、中小企業のイノベーション人材育成や生産性向上等を東京都とともに支援する大学を募集します。
大学と東京都が連携・協働を図り、生産性向上に資する取組や製品・サービス開発への技術面・資金面での支援や、マッチング支援等のネットワーク面での支援を行うことで、中小企業のイノベーションを促進し、産学連携が活性化すること等を目的としています。

事業概要

  1. 東京都が大学を公募、1校(予定)を採択し、大学と協定を締結します。
  2. 採択にあたっては、外部有識者を含む選定委員会により審査を行います。
  3. 採択された大学は、中小企業との連携事業を2か年度にわたり実施し、中小企業のイノベーションを促進します。なお、本事業で大学と連携し、事業実施する中小企業は、東京都内に主たる事業所を有する企業のうち、中小企業基本法に定められる中小企業が対象です。また、本事業において大学と中小企業で実施する事業は、革新的な新技術や試作品を含む新商品の開発、ものづくりに関するイノベーション人材育成、サービス開発等を行う事業を支援対象とします。
  4. 大学は、公募時に協定金見積もり額(以下、「基準額」という。)及びKPIを設定し、自ら設定したKPIの達成度合い及び事業全体の成果に応じて、東京都から協定金の支払いを受けます。(協定金の支払いに係る評価方法及びKPI設定については、募集要項 別紙1.「協定金支払いに係る評価方法及びKPIの説明要旨」を参照してください。)
  5. 東京都による協定金の支払いにあたっては、外部有識者を含むKPI評価委員会により達成状況等の評価を行います。

採択大学に求めるもの

本事業を効果的・効率的に推進するうえで大学に期待する素養は以下のとおりです。

  • ものづくりやイノベーションに関する専門知識を保有し、中小企業支援における経験と意欲を有していること
  • 中小企業と長期的なパートナーシップを構築することが求められているため、単発的ではなく持続的な協働関係を築く意欲と能力を有すること
  • 中小企業のニーズに合わせて支援をカスタマイズする必要があるため、中小企業の要望や課題を理解し、イノベーション人材の育成や新しい製品・サービス開発等に必要な伴走支援を提供する体制を有すること
  • 効果的な情報発信手法を持ち、中小企業や関係者に対して成果を広く伝える能力を有していること

大学の役割

中小企業との連携を通して、大学が中小企業に対し多角的な支援を行い、中小企業のイノベーション促進を加速させる取組を実施してください。また、大学は事業計画に基づき、年度ごとに1度、当該事業期間の事業報告及びKPIの達成状況について、根拠書類とともに東京都に報告する必要があります。

中小企業への支援

大学は、中小企業に対して、以下の面からの支援を行ってください。なお、以下の記載は例であり、具体的な内容はご提案によります。

  • 技術面

    例:生産性向上、開発にあたっての技術的な助言、役務、施設の提供等

  • 資金面

    例:生産性向上、人材育成、開発・事業化に必要となる経費等

  • ネットワーク面

    例:中小企業の連携先の探索・調整、紹介支援等

ネットワークイベントの開催

大学は、本事業のステークホルダーの連携・交流を強化し、円滑な事業推進を目的とした、以下のネットワークイベントを開催してください。イベントの企画・開催にあたっては東京都及び運営事務局との協議の上、実施してください。

キックオフイベント
開催時期
大学が採択され、支援先中小企業が決定した直後
参加対象
大学関係者、支援先中小企業、東京都、支援機関、メディア等
会場
大学の所有する施設等
実施事業に関するセミナー
開催時期
令和7年6月頃
参加対象
大学の関係者等
会場
大学の所有する施設等

支援について

東京都は、採択した大学と採択期間中の連携等を規定する協定を締結します。

協定金の支払い

大学は、応募時に応募書類 様式1「KPI設定説明書」を作成し、各KPI項目の設定及びKPI項目ごとの金額を記載してください。協定金の基準額上限は、初年度830万円、次年度3,400万円とします。基準額を元に、東京都から以下のとおり2か年度で最大5千万円(基準額+追加報酬)を支払います。支払いにあたっては、応募時に大学自身が設定したKPIの評価を年1回実施し、その達成度合及び事業全体の成果に応じて当該年度分の協定金を原則年度末に一括で支払います。なお、大学は、上記の評価を受けるに際して、各KPI項目の達成状況が客観的に確認できる根拠資料(各種契約書、議事録等)を評価委員会開催前に東京都へ提出する義務があります。 2か年度ともに、2月末(予定)に事業実績見込みを報告(中小企業との連携は3月末まで実施)してください。3月末頃にKPI評価委員会にてKPIの評価を実施し、その後協定金を支払います。

  • 初年度 基準額最大 830 万円
    (評価額最大 1,000 万円)
  • 次年度 基準額最大 3,400 万円
    (評価額最大 4,000 万円)

協定金の位置づけ

大学が自ら目標を設定し、その達成に向けて東京都と一丸となって本事業の趣旨に沿って行った取組の成果に対して、KPI評価委員会の結果を踏まえ、東京都が協定金を支出するものです。
大学は、本業務を履行するのに必要な経費を踏まえ、年度ごとに協定金の基準額をご提示ください。
KPIについては、可能な限り定量的かつ検証可能な指標をご提案ください。

協定期間

本事業における東京都と大学の協定期間は、令和6年度下期から令和7年度までの2か年度とします。

支援スケジュール

スケジュールは変更となる可能性があります。

実施時期、スケジュール、協定金額(上限)支援などの支援スケジュール

提案可能な上限額(基準額の上限)は、初年度830万円、次年度3,400万円までになります。大学が設定したKPIの達成状況及び事業成果をKPI評価委員会により審査し、その評価に応じて初年度最大1千万円、次年度最大4千万円まで協定金を交付いたします。

その他の支援

東京都は、大学に対して協定金による支援を行うほか、大学と中小企業のネットワーキングやメンタリング、勉強会の開催等の支援を実施します。また、技術・サービス開発等の実証実験に関する相談も受け付けます。

採択大学の紹介

大学基礎情報

大学名
芝浦工業大学
設立年
1927年
代表者
理事長 鈴見 健夫(すずみ たけお)
Webサイト
https://www.shibaura-it.ac.jp/

工学部/システム理工学部/デザイン工学部/建築学部/大学院理工学研究科

理工系大学として日本屈指の学生海外派遣数を誇るグローバル教育と、多くの学生が参画する産学連携の研究活動が特長の大学です。東京都(豊洲)と埼玉県(大宮)に2つのキャンパス、4学部1研究科を有し、約9,500人の学生と約300人の専任教員が所属。2024年には工学部が学科制から課程制に移行。2025年にデザイン工学部、2026年にはシステム理工学部で教育体制を再編し、新しい理工学教育のあり方を追求していきます。創立100周年を迎える2027年にはアジア工科系大学トップ10を目指し、教育・研究・社会貢献に取り組んでいます。

採択された大学の取組の概要

金属加工現場のイメージ写真

芝浦工業大学では、2023年4月に開設した先進製造プロセス研究センター(通称AMRC)で地域機械加工業の技術支援をしてきましたが、この度本事業において、機械加工・センシングが専門の工学部 澤武一教授と、データ処理・分析手法を専門とする工学部木村昌臣教授の2名を中心に「金属加工現場のデータサイエンスと環境対策支援」をテーマとして都内中小企業のイノベーション支援事業を推進します。

2023年版ものづくり白書では、製造業が世界市場で勝ち残る手段として、高度熟練技能の科学とデジタル化が挙げられています。芝浦工業大学では、従来から金属を中心とした切削、旋削、研削加工をセンシングし、センシングデータとして加工状態を明らかにする研究を続けており、本事業における中小企業の支援内容も、現場の製造工程を対象としたDX化の促進と、それに携わることでデジタルサイエンス人材の育成を目指します。また、SDGsの取り組みも増々重要になっており、切削油剤の研究成果を展開した環境対策も支援していきます。

本事業における中小企業支援方法として、研究会とセミナーを実施します。研究会では支援先中小企業がセンシングデータを持ち寄り、特徴点の把握などは研究会員全体のノウハウとして蓄積していくことで、中小企業技術者がデジタル化に係わる知見に出来るだけ多く触れる機会を設け、新時代の知識・ノウハウを構築していきます。 同時に、データが価値を生むためには最適条件で加工することが不可欠であることから、理屈の裏付けがある加工機械の条件設定が出来るように加工理論とデータの取り扱い全般の技術セミナーを開催し、中小企業技術者が加工条件を理論的に見直し、デジタル技術として使用できるよう支援します。

本事業に向けた意気込み

研究会は、アカデミックが中心となり企業を横断して広く共通技術を研鑽する場として続けていき、参加した中小企業技術者のレベルアップを目指します。
特に中心テーマである製造業のDX化は、加工現場に着目している例が少なく、センシングデータの有用性を座学、および実践的に教育し、データ処理を通じて生産工程の合理化や品質向上、およびデジタルサイエンス人材の育成を図っていきたいと思います。
本事業に参加いただいた中小企業の中で考え方が変わり、DX化による生産性向上と、同時に生産活動にイノベーションを起こせる人材が多数輩出されることを期待しています。
また、活動を通して加工技術の研究拠点として認知を図り、研究成果を広く展開して、都内中小企業の高度化と強靭化に貢献したいと考えています。

大学募集概要

本事業では、ものづくり中小企業とそれを支援する大学による産学連携事業を通した製品・サービスの開発等を促進するため、実施主体となる大学を募集しております。
東京都と連携・協働を図り、中小企業の製品・サービス開発等のサポート及びマッチング支援等のネットワーク⾯の支援等を行うことで、中小企業のイノベーションを促進し、連携事業が活性化すること等を目的としています。
採択された大学は東京都と協定を結び、本事業の趣旨に沿って行った取組の成果に対して、KPI評価委員会の結果を踏まえ、協定金の支払いが受けられます。

応募要件

以下の1.~4.の要件を満たす大学を応募対象とします。

  1. 支援する都内中小企業との対面によるコミュニケーションを考慮し、関東1都6県(東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県・茨城県・栃木県・群馬県)に本部を置く国立大学法人、公立大学法人及び私立大学を運営している学校法人であること
  2. 次のいずれにも該当していないこと
    1. 破産手続き開始の決定を受けて復権を得ない者
    2. 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第32条第1項各号に掲げる者
  3. 中小企業への支援実績を有していること
  4. 機密情報の取扱いについて、適切な手段・方法で保護できる体制を有していること

応募スケジュール

初年度、2年度目の応募スケジュール

スケジュールは変更となる可能性があります。

応募書類の提出期間

令和6年5月20日(月)
から令和6年7月5日(金)17時まで

応募書類提出前のプレエントリー(意向表明)

応募する意向がある大学は、締め切り期日の2週間前(6月20日)を目途に運営事務局まで電子メールでご連絡ください。
なお、プレエントリーは事前に大学の応募意向を確認する趣旨であり、プレエントリー後の応募辞退並びにプレエントリー無しでの応募を妨げるものではありません。

応募書類の提出

募集要項をお読みいただき、必要事項をご記入の上、事務局宛てに応募書類の電子データをメールでご送付ください。

<東京Collab-Innovプロジェクト事務局>

宛先
東京Collab-Innovプロジェクト事務局
担当者
松本、佐藤
メールアドレス
collab-innov【at】tohmatsu.co.jp
※【at】を @ に置き換えてください。

選考・審査

  1. 有識者等で構成される審査会において、書類審査及びプレゼン審査の二段階で審査を行います。
  2. 詳細はご応募いただいた方に別途ご連絡致します。
  3. なお、審査経過・審査結果等に関するお問い合わせには応じられません。
    • 一次審査(書類審査)・・・令和6年7月上旬
    • 二次審査(プレゼン審査)・・・令和6年7月24日(予定)
    • 採択者決定・・・令和6年8月中旬(予定)
    • 事業開始・・・令和6年9月から(予定)
  4. 応募時に大学自身が設定したKPIの評価を年1回実施し、その達成度合い及び事業全体の成果に応じて当該年度分の協定金を原則年度末に一括で支払います。

よくある質問

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